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2009/02/25

2段レートスプリングのバネレート変化について

CIMG1048.jpg
最近盛り上がっているバネレート・・

恐ろしいデータが取れたので公開します。

成程と言う事と、アリャリャ・・と言う事が2点あります・・・

GSFの純正フォークスプリングは2段レートのバネです。

バネ定数と言うのは、ピッチの長さに関係無く、巻き数によって変わる・・簡単に言うとそうなります。

自分も不勉強だったのですが、4輪のヘルパースプリングの概念を当てはめるとピッタリ一致しました。

GSFの純正スプリング、レートは0.76kg/mm(レーステック社しらべ)と言う事ですが、これはあくまでも初期段階でのレートであり、ヘルパースプリング部分が密着するとレートが上がる・・と言う理屈です。

ご理解頂けますか?

スイフトのHPでの解説です。ちょっと読んでみて下さい。

バネレートはまめしばさんによると・・・

(線径の4乗×8000)÷(中心径の3乗×有効巻数×8)だと言う事です。

GSFの純正スプリングに当てはめると、

線径5mm、中心径32mm(直径37-線径5mm)
CIMG1051.jpg

そして、巻き数・・・

これが曲者で、有効巻き数で考えると下記の様な計算になるかと思います。

ピッチの長い部分は21巻きあります。
CIMG1050.jpg

(線径5mmの4乗×8000)÷{32mmの3乗×(巻き数21巻き-2)×8}=

5,000,000÷{32,768×(21-2)×8}=

5,000,000÷4,980,736=1.004・・・これがピッチの長い部分のバネ定数です。

翻って、ピッチの短い部分のバネ定数ですが、これが巻き数8あります。
有効巻き数は2引いて6とします。
CIMG1049.jpg

5000000÷(32,768×6×8)=

5000000÷1572864=3.179

そう、やはり短いピッチのバネ定数は3.179kg/mmある訳です。

にえさんごめんなさい、間違ってました。

スイフトのヘルパースプリング含めた計算式だと下記になります。
驚きなのですが、2つのレートを組み合わせるとバネレートが下がる事になるのです。
有効巻き数が増加すれば、レートが下がる・・・と言う理屈ですね。
成程!納得しました。

(ピッチ長いバネ定数×ピッチ短いバネ定数)÷(ピッチ長いバネ定数+ピッチ短いバネ定数)

(1.004×3.179)÷(1.004+3.179)=3.192÷4.183=0.763

そう、これが正解、レーステックのウェブサイトでもほぼ同表示です。

ストローク初期のレートが0.76kg/mmで、ピッチの短い部分が線間密着すると実は、このスプリングはバネレートが1.00kg/mmに変化するのでした・・・・

あちゃー

やっと理解出来ました・・・

なので、セッティングについては、実際どこまでストロークすればレートが立ち上げるのかを理解しないと行けません。

0.76kgのバネレートが何mmのストロークまでで、1.00kgのバネレートが何mmのストロークから始まるのか・・・

これを理解せねば。

あと、盲点だったのが、4輪では先に線間密着するのが、レートの低いヘルパースプリングである事に対して、バイクではレートの高い(巻き数の少ない)ピッチの短い部分が先に線間密着してしまうと言う事です。
ピッチを短くする事でレートの高い部分が先に死んで、レートの低い(ピッチの長い)部分が生き残る・・と言う訳です。
混乱してしまうはずですね。すごくコンガラガッテしまいます。

フォークのセッティング、最初からやり直しとなります。

さて、とは言え0.80kgのスプリングのフィールは大変良かったので、後は峠でどうなるのか?

底付きする可能性も否定は出来ませんが、本当の所どうなんだろう?

こればかりは乗って見ないと何とも分かりません。

災い過ぎて福となす・・・を目指したいと思います!

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コメント

非公開コメント

1本のばねで巻きピッチのみを2段にして2段レートにしている場合、ピッチの大小にかかわらず、レートはひとつです。
???と思われるかも知れませんが、これには但し書きがつきます。
つるりんさんも書かれているように、巻きピッチが細かい部分は先に線間密着しますので、こうなったあとは、未だ線間密着していない部分(ピッチが粗い部分)の、実質的に巻き数が少なくなったばね、つまり、レートが高いばねに変身するということなんだと思うのですが・・・

つまり、ピッチが細かい部分の線間距離合計だけストロークしたところでレートが立ち上がるということと私は理解しています。

通常、2段レートスプリングの表記が「0.5-1.2」などという表記になっているのはこういった理由と思います。
ヘルパースプリングを使用した場合の合成レートというのは、またちょっと違う概念のように思いますが、こちらの意味については私はよくわかりません。これからちょっと考えてみますね。

話は前後しますが、2段レートスプリングのレート計算方法は、ピッチの大小を全く考慮せずに、先の計算式で求めた値がストローク初期のレートとなり、ピッチが大きくなった以降の巻数で再計算した値が立ち上がり以降のレートとなるものとシンプルに考えています。

ピッチが細かいところも粗いところも、ストローク初期では同じだけたわんでばねとして機能していますので、ピッチの細かいところだけのレートを計算する意味はないはずですね。ここだけ単独でばねとして機能する瞬間はないので、この部分だけのレートを計算する実益がないということです。

このあたり、ちょっと整理して、明日にでもまとめてみますね。

ああ、ばねって楽しいですね。

ごめんなさい、いましがた、昨日にえさんのところで白熱していたのを発見しました。どうも重複してしまったようですね。私の考えも結論的にはつるりんさんと同じなんですが、ここの表現がちょっとひっかかっちゃったんですね。

>バイクではレートの高い(巻き数の少ない)ピッチの短い部分が先に線間密着してしまうと言う事です。
ピッチを短くする事でレートの高い部分が先に死んで、レートの低い(ピッチの長い)部分が生き残る<

ピッチが細かいところのレートが高いわけじゃないと思うんです。

ところで、合成レートって何をはかるための尺度なんですかねぇ・・・・?

まめしばさん
ご指摘の通りだと思います。
自分の説明は、「もし2段バネが分割されていたら・・」と言う前提でした。
結果的に、2分割していても、一体化していても、バネの有効巻き数とピッチの狭い部分が線間密着擦る点は同じですので、作動も同じだと考えた次第です。
まめしばさんの言われる通り、あくまでもレートは一体として考えた方が分かり易いと思いました。
考える際に分割した方が理解しやすいと思った次第です。
昔、モリワキがアイバッハとタイアップして、400用の2本サススプリングを出してましたが、これは2分割の異なるピッチのバネみたいです。
結局これも、一体型の2段バネと結果は同じだろうと思います。

試しに、28巻き(狭い広い関係無く)の巻き数で計算しても、GSFのバネレートは0.74kg程度になりました。
ほとんど誤差だと言えると思います。

あと、ストロークする長さもピッチに関係無く、同じ長さでストロークするのだろうか?と言う疑問があります。

色々調べてみると、同じのようですが、線間密着が何時始まるのか?がテーマになって来ましたw。

あ~バネって面白いですねw

う~ん、あと私の疑問は、線間密着したところはバネとしては全く機能しなくなるのかということです。
そうでもないような気もするんですね。
でも、バイクサスのばねとして考えるなら、ほとんど無視できるものなんでしょうけれど・・・・・
某BBSの師匠も書いていましたが、シンプルに考えたほうが良さそうです。

ところで、うちに転がっているクアンタムのバネには線間密着の痕跡が明瞭についていますので、この画像と一緒に明日にでも記事をアップしますね。
でも、こんな記事を書いたら、みんな引いちゃうんだろうなぁ・・・・
最近、ただでさえも変態がエスカレートしているせいか、書き込みコメントが少ないんですよねぇ・・・・

まめしばさん
実はこういうものを発見していたので、説明がややこしくなっていた次第ですw
http://plaza.rakuten.co.jp/NCBncb/diary/200812260004/
2分割されてるアイバッハのバネがあったんですよ。
なので、これをどう説明してやろうか・・と考えてました。
確かにシンプルに考えた方がラクですね。
余り変態に過ぎてもイケマセンw
リアサスだと跡がはっきり付きそうですね。

お久しぶりです(ブログにはお初です)。
バネ:面白いですね。割り込ませていただきます。

あくまでも素人考えですが…
バネが縮む=鋼線がねじれる(微分の考えで見ると…)
ピッチに関わらず、同じ線径ならねじれる大きさは同じ
中心径も同じなら、ピッチに関わらず1巻き分の縮むストロークは同じだと思います。
ということは、
1巻き分のストローク=総ストローク/総巻き数
              総ストローク=初期レート×荷重
1巻き分のストークが、短いピッチの線間距離になった時点で線間密着。レートが立ち上がる。
と理解できないでしょうか?

ピッチの短い部分がレートが高い…とありましたが、
自由長が短いからではないでしょうか。仮にそのままのピッチで全長行ったとしたら、相当低いレートになりますよね。
…って考えるのも、あまり意味ないかもしれませんね。

最近のサスの話題はとても参考になります。
春になったら、ストローク(特にリア)どこまで使っているか、調べてみたいと思います。

少々乱暴ですが…
写真を見るところ、ピッチの短い部分の線間距離は、5mm
総巻き数が28であれば
5×28=140mm
これにフォーク組込時のプリロードを引いた値が、レートが立ち上るポイントになると思われます。

あくまでも、先ほどの書き込みが正しかったらですが…

ごじらさん
ご無沙汰しております!北海道は寒そうですね~
いつか夏に行ってみたいと思いながら・・

確かにピッチに関係無く、ストロークするようです。
線間密着はストロークの75%以上で発生するらしく、
5mm×75%×28=105mm
フォークスプリングって、自由長とセット長(フォークに組んだ状態)の2種類あると思いますので、GSFの場合その差が約20mmありました。
1Gが約30mmとすると・・・

105mm-(20mm+30mm)=55mm

つまり55mm程度乗車1Gからストロークした場合に、一気に0.76kgから1.00kgにレートが上がる・・・という計算になるかと考えてます。
ちょっと自信がありませんが・・
でも、実走感覚でも、フルボトム手前の結構沈んだ所から急激にレートが立ち上がる気がしました。

峠なら、余り使わない領域です。
伊豆スカのフルブレーキ進入辺りで使用する領域でしょうか・・・

なので、普段峠を流したり、街乗りしたりしてる時は、大抵0.76kgの領域を使ってるのだろうな~と妄想してます。

もう少し検証してみます。有難うございました~

こんにちは。
実際はスプリングレート測定した方が安心できるのかもしれません。話を混乱させるつもりは毛頭無いのですが、メーカーが謳っている複合レートは車種により様々な味付けになっているように思います。以下、ほんの一例であり、他車種ではありますが海外では果敢にも測定してみた結果、リニアレートであることが確認されています。(メーカー公表値:k1=0.83kgf, k2=1.2kgf ;現在このスプリングを使用中)。

http://teamiguana.com/FZ1/Suspension/springchart.htm

多少面倒ですが既知のバネレートのスプリング(シングルで可)・測定したいスプリング・十分に長いネジ棒等の組み合わせでスプリングレートの大まかな算出は可能です。(御興味あればメールください。当該のURLお知らせします。)

のぐりんさん
お~スゴイデータですね!有難うございます!
確かに、純正の2段レートでも正確にレートが2段かどうかは分かりませんよね。
一般的にバネレートはストローク初期の20%までは表示レートよりも低く、ストローク後半の75%~80%から線間密着を起こしてレートが急激に立ち上がるようです。
なので、セット長及び、ストロークによってはレートがどの様に変化していくかは、相当変動要因が大きい気がします。
しかし、実測するとは勇気のある方ですねw
是非、算出方法を知りたいです。
後ほどメールさせて頂きますね。
しかし、バネは面白いですねw
知的好奇心を刺激されております。