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2008/12/20

1Gを測定してみよう

CIMG0612.jpg

フロントサスペンションの現況把握をしてみましょう。非常に興味深いデータが取れました。

まずは1Gから。

下記の数値は全てステム下端とダストシール上端の間の距離です。

CIMG0603.jpg
CIMG0604.jpg
0G・・・フロントタイヤを浮かして、サスに荷重が掛からない自由長を測定。

こうやってフロントを浮かします。
GSFは135mmでした。(マニュアルによると、ストローク全長は130mmだとか)
5mmはストロークしない部分があると言う事ですね。
でも、オイルロックピースもあるし、本当に130mm動くかは?です。
これが基準の数値になります。

空車1G・・・2種類あります。上記の状態(フロントを浮かした状態)からそっとジャッキを下げて、接地した状態で測定する・・・A
静かにフォークを沈めてゆっくり戻した際の状態で測定する・・・B

AとBの中間値が静止位置になろうかと思います。まあ、誤差もあるのですが・・
A-Bがいわゆるスティクションゾーンになります。フリクションを見る数値ですね。

乗車1G・・・ライダーが装備を付けて乗った状態で測定。静かに乗ります。

CIMG0616.jpg
乗車1Gを一人で測定するのは、グリスを使います。
このように、ダストシールがグリスを掻き出した後がストローク長ですね。

上記は全て、ステム下端からダストシール上端の距離です。

GSFは・・・

0G・・・135mm。これはどうやっても変わらないですよね。基準値です。

空車1G・・・

Aは131mm、Bは124mmでした。

CIMG0613.jpg
画像だと122mmなのですが、これは冷間値。実はしばらく街乗りして温めてから測定すると、何度やっても124mmなのです。
やはりオイルシールとダストシールが冷えてると固いのが良く分かりました。
測定も温間でやるのが基本。タイヤの空気圧と同じですね。

乗車1G・・・99mmでした。

これから導き出されるもの。

一般的に1Gと言われるものは、OGから乗車1Gを引いたものです。

135mm-99mm=36mmですね。

静止サグと呼ばれるもの・・・0G-(A+B)÷2=135mm-(131mm+124mm)÷2=7.5mm

一般的な数値としては・・・

 ・ロードレースの場合、
     フロント乗車1G沈下量;総ストローク量の、23-27% または、25-30mm
     フロントスティクションゾーン;15-25mm

     リア乗車1G沈下量;総ストローク量の、23-27% または、25-30mm
     リア空車時沈下量;0-5mm の範囲内
     リアスティクションゾーン;2-5mm

    ・ストリートの場合、
     フロント乗車1G沈下量;総ストローク量の、28-33% または、30-35mm 
     フロントスティクションゾーン;15-25mm

     リア乗車1G沈下量;総ストローク量の、28-33% または、30-35mm 
     リア空車時沈下量;0-5mm の範囲内
     リアスティクションゾーン;2-5mm

*レーステック社HPより引用させて頂きました。


1G沈下量が36mmだと、丁度ストリート用の上限値位ですね。
総ストロークを130mmとすると36mm÷130mm≒27%になります。
まずまずの乗車1G数値では無いでしょうか。
ちなみに、GSFの基準イニシャルである上端から4段目では無く、最後の5段目で合わせてます。
要は可能な限りイニシャルを抜いてる状態です。
CIMG0618.jpg
CIMG0617.jpg
1目盛りが3mmですので、3mmイニシャルを標準より抜いてる状態です。
オイル粘度(アッシュの#40)、油面101mm(GSF標準)ですので、極めてノーマルチックな設定なんですよ。

それよりも面白いと思ったのは空車1Gの数値です。

7.5mmの静止サグって・・・全然沈んでないですよね。

またスティクションゾーンと言われるA-B=7mmです。

この上記2点から考察出来る事は・・・

・静止サグが7.5mm・・・これはエアバネの効果では?実は先日フォーク全伸ばし状態でトップキャップを開けて大気解放してあげました。
そうしたら、街乗りでのダンピング性能が抜群に向上しました。空飛ぶ絨毯状態な乗り心地なのです。
空車1Gの状態、せいぜい10mm位圧縮されている空気がこれ位ダンピング効果を上げた訳です。
なので、空車1G状態でもエアバネが効いて沈みにくくなっているのでは?
また、乗車1Gの数値が36mmと通常なのとの違和感の原因にもなってるのでは?
すげー面白いです、コレ。

・スティクションゾーン7mm・・・これはずばりASH効果と、オイルシールとダストシールの隙間に溜めてあるレスポチタンスプレーの潤滑性能の現れでは?
通常のスティクションゾーンの下限値が15mmですから半分以下です。

最近、整備の参考にさせて頂いているまめしばさんのブログでもあるように、何度かストロークさせたフォークの位置のバラツキですが、自分のは異常に同じ数値を示します。
空車1GのBのデータですと・・・
1回目・・123mm
2回目・・123mm
3回目・・124mm
4回目・・124mm
5回目・・124mm
何度やっても、空車1GのBの数値が上記データで揃いました。
いかにASHのフォークオイルの潤滑性能が高いかを如実に示していると思います。
フリクションが少ないんですよ。それでいて減衰性能はちゃんとあります。
恐ろしいデータが出てしまい、ちょっと感動しております。
もしかしたら、フォークピンチボルトやステムに使用しているベータチタニウム製のチタンボルトにより、
キチンとサス周りが動いているからかも知れません。
複合的な要素が組み合わさっているのでしょうか・・

スティクションゾーンの数値とフォークのバラツキの無さ・・・

上記2点だけでも測定した甲斐がありました。

恐らく、レース屋さんだと、そういう乗り心地までは興味も持たず、余り重要視されていないこの辺のデータは貴重だと思います。

まさに荷重の掛からない、初期のサスの動きを決定づけているのは、サスのエアバネ効果とフォークオイルの潤滑性能なのではないでしょうか。
一般にサスのエアバネと言うと、フォークのストロークの最後でフルボトムを防ぐ効果程度しか語られませんが、そんなことは無いと思います。
油面の上下も重要かと思いますが、まずはフォークを全伸ばしにしてみて、キャップを軽く開けてOリングを剥き出しにしてあげるだけで、かなりの乗り心地の改善が期待できると思います。

他の原因も色々調べてみますが、空車1Gの数値が少ないのはエアバネ以外考えられません。

今後も、何度かこの辺はレポしたいと思います。

今回のきっかけを頂いたかねやんさんに感謝。

追記:

試しにイニシャルを6mm掛けて見て測定しました。
GSFだと1目盛り3mmなので、2段階イニシャルを掛けたと言う事です。

空車1GのA・・・131mm(上端から5段目だと131mm)
空車1GのB・・・130mm(上端から5段目だと124mm)
乗車1G・・・105mm(上端から5段目だと99mm)

ぴったり6mmフォークの全長が伸びましたw。実測って素晴らしい。
イニシャルを掛けると、イニシャルアジャスターがスプリングを押す為に、車高が上がるのですね。
車体姿勢が前上がりになると言う事です。
フォークの突き出しとの関係も面白いと思います。
この辺はおいおい・・・

追記2:

試しにレーシングスタンドで、リアタイヤを浮かして1Gを測定してみました。
ところが、空車1Gがいきなり103mmとか105mmです。
そうなんです。リアが上がるとフロントに荷重が掛かり、正確な測定が出来ません。
あくまでも、前後タイヤが水平な場所と位置を考える必要があります。
通常の路上で、前後が水平ならOKかと。
サイドスタンドで十分だと思います。
なので、リアサスのイニシャルを掛けただけでもフロントは沈むんですよね。
良くオーリンズやホワイトパワーのリアサスに交換したライダーが、フロントがピョコピョコするのはこういった原因があるからだと思います。リアのスプリングレートが大抵高いので、リア上がりの姿勢になって、フロントがつんのめってしまうのですね。
ほとんど残ストの無い状態で峠を走れば、そら底付きしますわ。危ないって・・・

フロントが合わないからと、フォークスプリングもオーリンズにしたりホワイトパワーにすると、今度は前後ともレートが上がってしまい、レースやジムカーナ仕様的な高荷重仕様のバイクに仕上がります。
これを、カスタムバイクだとして乗りまわしているライダーの如何に多い事か・・・
ストローク長を把握せずに乗る事は、危険ですらあると思います・・・

追記3:

グリスをインナーチューブに塗って、街乗りしてみました。
ちょっとブレーキングしたりしてみましたが、空車1GのB状態から80mm程度ストロークしてます。
つまり130mmあると言われるストローク幅の80mmはもう街乗りで使えてる訳です。
なので全然固く無いし、ダンピングもしっかりしてます。
この仕様で峠走っても、底付きしません。
ちょうど良いバランスだと言う事だと思います。
良く残スト(残ストローク)と言われるものですが、既に空車1GのB状態で11mmストロークしてる訳ですので(135mm-124mm)、11mm+80mm=91mmストロークしてる状態なのです。
130mm-91mm=39mmが正確な残ストになると言う事ですね。
よっぽどひどいギャップやフルブレーキングしなければ、39mm残ストがあれば全然OK。

いや~計算が沢山出来た。ホント掛け算割り算の世界です・・・w

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コメント

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おおっ、早速やってらっしゃいますね!!
見事な結果と思います。

こういった緻密なデータの蓄積が、後のセッティングに大きく役立つんですよね。

私もがんばらねばと思いました。

バイクのセッティングに一番大切なのは、しつこくあきらめない執念を持ち続けることだというのが私の持論です。

まめしばさん
有難うございます!本当に面白いデータが取れて嬉しいです。
コツコツやってきた事がちょっと報われたかな~と充足感を感じておりますw。
リアサスについても、工夫して測定して見ようと思っております。
いや、楽しいですね。

毎度です!キッチリやってますね~
私もレーシングスタンドをかけると前傾になり荷重が前よりになり
数値が大きくなるかなぁとは思っていました。
まぁ変化と傾向を見るのはこれでもいいかと(笑)要は測定法を固定すればいいかなって♪

ちなみに乗車前状態のスティクスゾーン?ですが私も測っていて約6~7ミリでしたね
最初、差があるのに驚きました(笑)

かねやんさん
いやいや、そんなこと言わずにちゃんとサイドスタンドで測りましょうw。
空車1Gも乗車1Gも変化してしまうと思いますよ。
でも、これ、続けて計測したら病みつきになりそうです。
簡単だし。
スティクションゾーンはちゃんと整備や清掃している方なら同じ位の数値が出そうですね。
やはりダストシール周りの潤滑がキモのような気がします。