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2008/11/06

フロントタイヤのセルフステア

s-CIMG0280.jpg
セルフステアと書くと「リアタイヤを倒して、フロントから自然に倒れこむのを利用する」風に書かれている事が多い。

でも。

最新のラジアルタイヤなら、積極的にフロントタイヤのセルフステアを活用出来る。

簡単に言うと、「ステムヘッドに荷重する」だと思う。

ハンドルに荷重を掛けるイメージだと、ハンドルが切れるのを邪魔してしまう。

無理ヒザや、ハングオンを一生懸命やろうとするライダーが良く陥るワナ。

一生懸命膝すって、バンクさせても曲がらない。なぜならハンドルにしがみついてるから。
曲がらないのでリアからこける。
これは、セルフステアを邪魔してるから。
腰をオフセットしすぎたり、下半身で上体をホールド出来ないので、ハンドルにしがみついてしまう。
(もちろん無意識で)
公道で無理ヒザしてるライダーのほとんどはコレ。
膝がすれてるのは、自分がセルフステアを殺して無駄にバンク角を深くしてるせいだ。
これは本当に意味ないし、自分で限界を低くしてるとしか思えない。
「膝をする」優先順位の為に、自分で限界を低くしている。
だから、バンク角が深くてもステアが切れないので曲がらない。悪循環だ。

リアステアオンリーでも危険。

現代の17インチラジアルは、フロントの積極活用前提で設計されてるので、リアの限界が先に来てしまう。
筑波なんかでも、リアから転倒するライダーは、リアタイヤから寝かせてる人が多い。
速いライダーは思いきりフロント(ステム付近)に荷重し、フロントタイヤのセルフステアを活用してる。

フォームを見ればすぐ分かる。
背筋が車体の垂直線に対して、斜め過ぎてるとリア側に荷重が掛かってる感じ。
表現難しいな~
お尻から肩甲骨中心のラインが車体に綺麗に沿ってる感じが良いと思う。

全日本レベルでも両者が混在してるのが面白い。

転倒の多いライダーは大体リアから曲げようとして、リアの限界が先に来て転んでる。

転ばない安定感のあるライダーはフロントとリアを両方活用している。

この違いが非常に重要。

何故現在のモトGPではフロント依存なのか、最近のタイヤの設計はどうなってるのか、
どういう方向性で乗って欲しいとメーカーが思ってるのか、テストライダーが考えてるのか。

それをくみ取って行くのが面白い。

こういう風に乗ってほしいから、こういう風に作ってるんだな~と感心しながら乗るのってとても楽しい。

まるで、シェフの作ったおいしい料理を対話しながら味わうかのごとく、濃密な楽しみがある。

出来あいの料理を黙ってムシャクシャ食べて、不満顔でお店を出て行くよりもよほど楽しいし、充実している。

味わう方のライダーの感性を磨きたいものだ。

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コメント

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前後17インチが初めてですので、かなり手こずってます。
ブランクもながかったので・・・

でも、それも楽しみの一つではあります。

そうですね~
前後17インチは、良い部分悪い部分あると思います。
ただ、最近のラジアルの性能は驚くべき向上かと。
それを引き出すような乗り方をすると、きわめて安全且つハイペースな走りが可能です。
この辺をお伝えしたいんですよ~
雑誌に出てるテクとか、ちょっと古いんじゃないか(向上心が足りないんじゃ)と思います・・・