ケース内圧の積極的負圧化

我がGSFはシリンダーは中古流用です。
何用か不明ですが、2次エア用の穴が開いており、塞いで使用してます。
シリンダーヘッドまでこの穴が抜けていて、排気バルブまで通じてる事が前提ですが、現在ある事を考えてます。
まあ、その内にと思ってますが・・・
カワサキのモトGPマシン、恐らくパラ4のモトGPマシンはほとんどが強制的にクランクケース内の減圧を実施しており、クランクやピストンのフリクションロスを軽減して、あの高回転を実現しているようです。
F1マシンも同じですね。
恐らく、クランクを手で回してもかなり軽く回りそうです。
バルブスプリングの無いドカのデスモとか、ニューマチックバルブだと本当に軽く回りそうですよね。
4サイクルエンジンにとってポンピングロスと言うのは宿命的な課題である訳です。
このウェブサイトにカワサキのモトGPマシンの解説が載ってます。
そして、ケース内減圧機構も紹介されており、成程~と感心しておりました。
NAGさんの強制減圧システムは排圧を利用して負圧を掛けてますね。
一体どの様な効果が期待出来るのか・・・
機能としては、エンジン回転のフリクションロスの軽減に尽きる訳ですよね。
エンジン回転の上昇、下降がスムーズになるはずです。
そして、自分の場合何が期待出来るかと言うとエンブレの軽減です。
スリッパークラッチ(バックトルクリミッター)が要らない位、エンブレが軽減されるだろうと思います。
この意味が理解出来る方には魅力的ですよね。
自分は最初のバイク(20年前!)がヤマハSDR200、1年乗った後にTZR250(1KT)に3年程乗ってました。
ツーリング、通学、街乗りに使い倒し、自分のライダーとしての基礎を作った機体です。
特に1KTは名車で、荒川の土手の斜面を1日中斜行してダートの練習をしたり、ブレーキロックの練習やリアロック&ドリフトとかの練習をしておりました。
今考えたらあの日々があったから生き延びてきたようなものです。
普通は2ストレプリカでそんな練習はしないですよね。
でも、自分はTZRを乗りこなしたかったので、リスクの少ない斜面のダート走行によって、バランス感覚を磨いてました。
良く倒してしまい、荒川の土手にTZRを倒してしまい、一緒に草の生えた斜面に寝転がったものですw。
リアブレーキレバーを折ったり、クラッチレバーを折ったりしてましたが、スゴイ楽しかった記憶があります・・・
閑話休題
2ストの乗り味はそのスムーズさに尽きます。
自分はその吹け上がりの良さに限らず、減速時の素直さが大好きでした。
今でもヤマハ並列2気筒エンジンには興味あります。
R1-Zとか良さそうですし・・・
このフィーリングを4サイクルエンジンの良さと合わせ持つ事が出来れば、最高のフィーリングが味わえるのではないだろうかと思ってます。
ですのでケース内の強制減圧によって、よりエンジン内のフリクションロスを軽減し、自分の思う通りに加速、減速出来るエンジンを手に入れる事は夢のような事なんです。
今までは、4サイクルエンジンなんてこんなものだろう・・と思って来ました。
正直、あの名機GSXR1000K2でレースしていた時も、その減速フィールに馴染めず「こんなもんか・・」と諦めていたんです。
その後手放してしまったし・・・
スネーキングしそうになるR1000を必死に半クラで車体を安定させながらも、余り楽しく無かった。
その位エンブレが酷かった・・・
これなら、ニンジャの方が良かった・・・と思ってました。
ようやく今のGSFが最高の水準まで整備出来て来た事で、改めてエンジンに興味が湧いてきています。
バックトルクリミッターと言うのは、ある意味対症療法に過ぎません。
このケース内の減圧と言うのは、自分が思うにエンジニアリングとして極めて正攻法なアプローチだと思います。
そもそもバックトルクの原因を解決しようと言うアプローチなんですから・・
メーカーもようやくモトGPマシンでその有効性に気が付いて来ているのでしょう。
吸気圧で減圧したり、ポンプで減圧したり、電動ファンで吸い上げたり、排気圧で減圧したり、色んなアプローチがあるようです。
負圧の掛け過ぎはオイルの泡立ちを誘発するとの事で、気を付けなければなりませんが、この手法は試してみる価値があると思います。
今後も、色々と動いてみようと思ってます。
いや~面白い、エンジンの世界も深いですね~
単なるボアアップや、高圧縮化、ハイカム化に頼らない、究極の高効率なエンジンチューンってとっても面白いと思いませんか?
今あるポテンシャルを最大限に活かす。
無駄になっていた部分、ロスを徹底的に排除し、スムーズなバイクを作り上げる。
こう言ったアプローチを取って行きたいと思います。