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2008/08/28

単純だけど深いシンプルなラインや面

造形の話になるけど、自分が好きなのは複雑な造形よりも、シンプルだけど奥の深いラインだったり面だったりする。 意識的に曲面を付けてみたり、エッジを追加してみたり・・というのは無駄なデザイン。 そう言う意味で言うと、昨今のバイクって意外と複雑な面を作っている。 これは、簡単に3D的な図面が曳けるようになったり、CADが発展した弊害だったりする。 PC上で本当に自由に作られた造形と、素材を削りだして一発で仕上げた造形。 仏像みたいに木から削りだした一発勝負の造形美。 もしかしたらこの辺に大きなヒントがあるのでは。 クレイを盛るだけでは無くて、大きな木片や樹脂の塊から一発で削りだすことの緊張感が、実は素晴らしいデザインの根元なのでは無いか。 それだけが全てでは無いと思うけど、最近の製品を見ていると、安易に複雑な造形に走っている気がしてならない・・・
2008/08/26

素材感

チタンボルトもだけど、最近バイクを構成する素材についての興味が湧いてます。 鉄やゴム、オイルやプラスチックの集合体な訳で、日本の技術力の高さを改めて感じるのです。 ベータさんのチタンも信頼の日本製だそうで。 やはり素材が良くないと、製品も良くならない。 そういう意味では、今の日本は本当に恵まれている。 その恵まれた環境を如何に有効に活用するのか。 日本の優秀な部品メーカーさんと如何に上手くコラボレーションすれば良いのか。 バイクはクルマ以上にパーツの集合体ですよね。 正直、フレーム、スイングアーム、ステム、外装、電装のハーネスをワンオフすれば、市販のパーツで1台組める位だと思います。 今は自転車なんかそうみたいですね。 そこで重要なのは、フレーム。 エンジンはこの際除外します。 そうすると、あとはバイクのコンセプトだな。 当然、デザインは最重要です。 見た目がカッコ良くないと絶対に欲しくならない。 そういう意味では、レーサーはデザインは2の次ですよね。 速ければ良い。 モトGPマシンでもちょっと中途半端な造形が多いのはしょうが無いんです。 (開発期間、優先順位等が違い過ぎる) なので、現在のSSは優先順位が自分とはちょっと違うのです。 自分的には「造形」の優先順位は極めて高い。 コストも掛けるべき。 速くて壊れない、乗りやすいバイクは巷に溢れています。 でも、「欲しくてたまらなくなる」バイクは少ない。 どうしてか? その理由を考えていくと、次第に明らかになって来ますね。 「優先順位」ってものすごく大事なコトだったりします。
2008/08/19

ワールドワイド

バイク作りたい。 この話を最近いろんな方にしてます。 その内に色々な方が協力して頂けるようになりました。 不思議とバイク乗りでは無い方が興味アリですね。 ビジネスモデルの構築、デザイナーとのアサイン、資本の調達、マーケティング、ブランディング、パブリシティ・・・ 日常つるりんが試行錯誤している分野が遂にバイクと結びついて来たような気がします。 特に重要なのがデザインとマーケティング。 皆様が一目見て「コレ欲しい!」と思えるような印象のオートバイで無いと、決して成功しないと思います。 逆に言うと、最近は一目見て「コレ欲しい」と言うバイクが少ない気がしますね。 コンセプトが似たり寄ったりで・・・ KTMとか良いと思いますが、やはり彼らはゲルマン人。 日本人の感性とは明らかに違います。 そう。 ドカもBMWもハーレーもアグスタもKTMも良いバイクだと思います。 でも、日本人の感性で作ったバイクでは無い。 明らかに。 翻って日本の4大メーカーのバイク。 これも、正直言うと日本人の感性で作られているとは言えない。 感性部分のエッセンスが足りない。 それが何なのか? この疑問をずーっと追っ掛けてます。 バイクとしては良く走るんです。 でもそれだけじゃ高いお金を出してどうしても欲しい!とはならない。 「生活に必要の無いものだけど、どうしても欲しくなるもの」(奥山清行氏) これだと思います。